ラーショ。ラーショ？

群馬県太田市の朝を彩る一杯。それが「ラーメンショップ 太田店」の存在です。地元では“ラーショ”の愛称で親しまれ、朝から満席になるほどの根強いファンに支えられた人気店。赤白の印象的な看板と、どこか懐かしさの漂う外観は、まさに“町のラーメン屋”の理想形ともいえる佇まいです。

開店時間は朝8時。まだ街が静けさに包まれている時間帯から暖簾が揺れ、すでに香ばしい背脂の香りが立ちのぼる店内。地元の常連客や朝から一日を元気に過ごしたい人々が次々と暖簾をくぐっていきます。カウンター越しに聞こえる「いらっしゃいませ！」の威勢のいい声と湯切りの音。それだけで、自然と背筋がしゃんと伸びるような高揚感に包まれるのです。

このお店の看板メニュー「ネギチャーシューメン」は、文字通り山盛りの白髪ネギが丼を覆いつくす、インパクトのあるビジュアル。ネギはただの薬味ではなく、丁寧に味付けされ、麺やスープとの一体感を計算し尽くされた一品。そこに厚みのあるチャーシューが数枚、ふんわりと盛られ、わかめ、海苔、メンマが彩りを添えます。

スープはラーショらしい豚骨醤油。背脂のまろやかな甘みが全体を包み込み、旨みがぐっと押し寄せてくる仕上がりです。それでいて重たすぎず、飲み進めるたびにレンゲを持つ手が止まらなくなります。塩味とコクのバランスも絶妙で、どこかホッとするような、でもしっかり満足できる深みがあります。

麺はやや細めのストレート。絶妙なゆで加減で、スープとの絡みも申し分ありません。するすると口に運べる食感が心地よく、箸が止まることなく最後まで一気に食べきってしまうでしょう。

そして見逃せないのが、卓上の調味料の充実ぶり。刻みにんにく、ブラックペッパー、辛味噌、紅しょうが、そしてたくあん。自分好みの味変を楽しむことができるのも、この店の大きな魅力のひとつです。にんにくを加えればパワフルに、紅しょうがでさっぱりと、辛味噌でコクを増して――一杯の中に何通りもの味が生まれます。

席はカウンターが中心ながら、小上がりの座敷席も完備されており、家族連れやグループ客でも安心。木の温もりを感じる落ち着いた内装も、街のラーメン店らしい温かみを感じさせます。スタッフの接客も活気があり、店内の雰囲気を明るくしてくれています。

駐車場も広く、車での来店がしやすいのもこの地域ならではの嬉しいポイント。お昼時には少し並ぶこともありますが、回転も早いため、待ち時間もほとんど気になりません。

総じて、「ラーメンショップ 太田店」は、日常の中にしっかりと根ざした、まさに“愛されラーメン”の代表格。初めて訪れる人も、どこか懐かしさを感じてしまうこの空間で、熱々の一杯に癒され、満たされること間違いありません。

朝から、昼から、思い立ったそのときに。今日もまた誰かが、美味しさと元気を求めてこの暖簾をくぐっていくのです。